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オールウィン社会保険労務士事務所
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2019年05月29日 [Default]
報道で労使関係の争いごとをよく見聞きする昨今ですよね。
当事務所のお客様からも「従業員が〇〇って言ってるんだけどどうしたらいいですか?」など労使紛争になりかねない相談をよく受けます。
一昔前だったら気にも留めなかったことが、労働者の権利として大きくクローズアップされた結果、もはや当たり前のことになりました。
確かに労働者の権利は当然ですから良い面もあるのですが、経営と両方で考えなければいけない経営者にとっては少しのことでも頭を悩ませることが多くなったのではないでしょうか。
しかし、もはや時代の流れとして、労働者の権利を守りながら経営にも集中していかなければいけませんね。
今後も当事務所は、経営者の皆様のアドバイザーとして少しでも経営に集中できるように寄り添っていきたいと思います。

さて、労使紛争と言えば一番の引き金は「未払い残業」問題だったのではないでしょうか。
いまだに報道を目にしますが、危機感のある経営者の方なら、既に解決済みで、当然支払うべき残業代は支払っていると思います。
あとはやはり「不当解雇」の問題が多いですよね。
解雇は、「社会通念上相当な理由、合理的な理由」がなければ基本的にはできません。
理由なくして解雇して訴えられたらほぼ負けると思ったほうが良いです。
当事務所もお客様には常々「解雇」には細心の注意を払うようにお話しさせていただいております。

最近は「働き方改革」が動き始めたこともあり「有給休暇」の話題が増えてきたように思います。
「パートさんにも有給休暇を与えなければいけないんですか?」
こんな相談が多いですね。
今に始まったことではなく昔から、例え週1日出勤のパートさんでも要件を満たせば「比例付与」に基づき有給休暇を与えなければならない、というのは労働基準法で決まっているのですが、昔は労使双方でパートさんの有給休暇など考えもしなかったのではないのでしょうか。
国や労働基準監督署も広報もせず気にもしてなかったような気がします。
だから昔からの経営者は今になって「え?」って感じになりがちです。
こういった知識を経営者よりも労働者のほうがネットを使って得る時代です。
情報社会から取り残されて「不利益行為」だなんて言われないように経営者の皆様をサポートしていかなければいけません。

前置きが長くなりましたが、こういった労使紛争は訴えられれば確かにリスクは大きいのは間違いございません。
未払残業代の支給や、不当解雇による損害賠償などで一気に経営が傾く可能性だってあります。
しかしながらこれらはリスクを知って適切に行っていれば防ぐことができます。

労災事故はどうでしょう?
どんなに安全に気を配っていても、いつどんな事故が業務中に起きるかわかりません。
報道でよくある長時間残業により精神疾患や最悪亡くなってしまうのも労災に該当するケースが増えていますが、こちらも従業員の労働時間を把握し、毎月の残業時間を管理し、従業員の健康に気を配っていれば防げるものだと考えます。

それ以外の職場で起きる予期せぬ労災事故が実は私は最も経営者にとって恐ろしいのではないかと考えます。
特に、建設業や製造業など大きな重機を使用したり、高所作業がある場合は本当に注意が必要ですよね。
ちょっとの傷ぐらいで済めば不幸中の幸いですが、場合によっては大事故になり、最悪従業員が亡くなることすらあるのです。
経営者の皆様には、自社の従業員がそのようなことになった場合を想像してみていただきたいです。

怖い労災

おそらく想像すれば、絶対にそのような事故が起きないようにしなければいけない!と思うはずです。
会社及び経営者は、従業員を働かせている以上「安全配慮義務」「善管注意義務」があります。
労災が起きれば、それだけで会社や経営者に責任が及びます。
労災給付は国から出ますが、重大事故の場合は、まず会社が労働基準監督署に是正勧告を受けるだけでなく、場合によっては書類送検され刑事罰を科せられることがあります。
更に労災に遭った従業員から訴えられる可能性が高い。
事故の度合いや、従業員の治療経過にもよりますが、仮に障害が残ったりした場合は慰謝料や逸失利益に対する損害賠償など多額の金銭を求められるでしょう。
報道に載ってしまえば会社のイメージダウンになり経営にも影響しかねません。
本当に怖いと思います。

最後になんでこのようなブログを今書いているかというと、私の親族が3年前に労災で重大事故に巻き込まれました。
3年前なのに現在も治療中で労災休業補償給付を受給しながら治療を続けております。
たまたま今日、先方の担当者が代わるので挨拶のため私も同行して行ってまいりました。
あくまでも挨拶と、現状報告がメインで話を終えましたが、最終的にはやはりそれ以上の話をしなければいけないと思っています。
たまたま私が社会保険労務士の資格をもっていたから、姉としては非常に感謝してくれています。(あくまで弟での同行ですが・・・)
何故なら労災に対する知識がなければ「自分が悪いのに長期間国からお金をもらってしまい申し訳ないから自己都合退職しよう・・・」と良い人に限って思い間違えてしまうことが多いからです。後で後悔しても示談してしまえば引き返せないのです。
先方も私が社会保険労務士の資格を持っているとわかれば下手なことは言えなくなります。
姉も私もそんなに争うつもりはないのですが、やはり誠意だけは求めなければいけないと思っています。
ただお金で解決だけではなく「誠意」の有無で人の気持ちは大きく変わります。
今日の話は「誠意」を感じる話し合いができて良かったと思っています。
それと同時に、「労災事故には最大限の注意が必要で、お客様にもよりリスク管理を訴えていかなければ」としみじみと思いました。


2019年05月09日 [Default]
令和になって少し経ってしまいました・・・。

平成時代にお世話になったお客様!
令和時代も宜しくお願い致します!

思い返せば、平成に元号変更になった際には私は中学生でした。
そして、宿題の習字で「平成元年」とベタに提出した記憶があります。
平成は昭和天皇ご逝去に伴い、急だったこともあり結構インパクトがあった気がします。

令和はご存知の通り天皇ご存命の中での変更ということでイレギュラーに前もって発表されましたが、正直申し上げて、あまりしっくりきませんでした。
実際に令和になって数日が経ち、書類の「平成」を「令和」に直していたりするうちに実感も湧いてきて、意外と良いかな?という感じもしております。

とにかく、平成天皇皇后両陛下は象徴として立派にお務めを果たされたと思いますので、今後はゆっくりご自分の時間を楽しんでいただきたいと心から願うとともに、令和天皇皇后両陛下についても国民に寄り添いながら無理せずお務め頂ければと思います。

報道を見ていると、国民も結構盛り上がっているようです。
その勢いを失うことなく、そして何よりも平和でみんなが幸せになれるような時代になればいいな〜と思います。

また、平成時代に絶好調だった人も、逆に全然だめだった人も、「気分一新」という面ではとても良い機会だと思います。
絶好調な人は、好調を維持しさらなる成長を期す!
平成はいまいち・・・という人は、心機一転自分を変えるつもりの心構えを持てばうまくいくかもしれません。

良くも悪くもゴールデンウィーク明けで心機一転は難しいですが、そこを乗り越えて頑張ってまいりましょう!

心機一転

なにはともあれ、皆様にとって幸せな時代となるように祈念するとともに、当事務所も少しでも「幸せ」のお手伝いをできるように精進してまいります。

2019年04月11日 [Default]
4月になり働き方改革が始まりました。
既に準備を済ませた会社も、これから手を付ける会社も、はたまた働き方改革の内容すら知らない会社もあると思います。
正直大変です・・・。
いろいろ意見はありますが省きます・・・。

さて、そんなことより「カリスマ社員」というと皆様どのような方を思い浮かべますか?
一昔前には渋谷109の「カリスマ店員」なんかが話題になりましたよね。
今もいるのでしょうか??
他には、「カリスマ美容師」とかがカリスマというと思い浮かびます。

私の中でこの人こそ「カリスマ店員」だ!という方がいらっしゃいました。
その方は、私たち家族の行きつけのペットショップの女性店員さんです。
ペットショップといっても大きいショップなので、その中の犬や猫、魚等を除く小動物コーナーの店員さんです。

なんでカリスマなのかというと以下のようなことがあります。
@ 私たちを含めて一度来店したお客様の顔をほぼ覚えている
A お客様には当然気持ちよく挨拶のうえ、入りたてのお客様の好きな小動物をすぐに紹介してくれる
B 小動物と言っても、うさぎや鳥、ハムスター、トカゲ、亀、蛇、コオロギなどいっぱいいますが何でも詳しい
C すべての店にいる動物たちをこよなく愛して世話をしているのがよくわかる
D お客様とは動物の話だけでなく、楽しく雑談も交えて笑いが絶えない
E 閉店後も小動物をかごから出して散歩させている
F 小動物の愛くるしい姿をブログでアップして好評を得ている
G 他のペットショップでは見られないような動物も仕入れて販売している(サルやミーアキャットなど)

もしかしたら当たり前のことなのかもしれません。
でも、この当たり前のことをすべてほぼ一人でこなすことは大変だと思います。
当然掃除や餌やりなども並行して行います。
私もいろいろペットショップに行ったことがありますが、言葉には言い尽くせないぐらい心から「この人すごい!」と思いました。
おそらく他のお客様も同じだと思います。
特に用事がなくてもわざわざ動物よりもその方と話しに来ている方も多くいらっしゃいました。
その店員さんはいつもお客様たちに引っ張りだこでした。
まさに「カリスマ」!「看板店員」だと思っておりました。
私の中では、おそらく給料はそんなにもらっていないだろうけど、動物を愛する気持ちのほうが強くて頑張っていたんだと思います。
他の社員が例えば20万円の給料だったら、仮に私が店長だったら3倍は支払ってもよいと思っていました。

過去形になっているのがお判りでしょうか。
そうです。12月末で退職してしまったのです。
理由はあえて聞きませんでしたが何かあったのかな?と察しました。
私たち家族でせめてもの餞別を持参して年末にお別れしました。

そんなこんなで久しぶりに先週末にお店の近くに行ったので立ち寄ってみました。
結論から言うと残念な気持ちになり、おそらくもう二度と行かないだろう・・・と思いました。
店員が2名体制になっていたが、挨拶はしない、少し動物に触れようとしただけで駆け寄ってきて注意する、笑顔もない・・・。
店内もかなりこじんまりしていて動物たちの数も種類も減っていました。
いつ行っても狭い店内にひっきりなしにお客様が来ていたのに全然いなく閑散としていました。
一通り動物たちを見ましたが、心なしか寂しそうに見えました・・・。
「カリスマ店員」がいたときは、少しその方が近付くだけでみんな「遊んで!」と言わんばかりに動いていたのに。

寂しそうな動物

おそらくその方は、他のお店で働いているのではと思います。
間違いなく即戦力で、顧客をどんどん増やしてくれますから。
ただ本人はそんなことは考えていないのだと思います。
ただ純粋に動物が大好きで、自分の店にいる動物たちを「良い」お客様のところに行ってもらいたいということだけなんだと思います。
これってすごい重要なことだと思うのです。
今回はペットショップの店員さんですが、仮に自社の社員やアルバイトに置き換えてみてください。
「自社の商品をこよなく愛し、あるいは自分の技術に自信を持ち、その商品や技術を良い、そして多くのお客様に届けたい」という気持ちをもって働いてくれたら・・・。
言うまでもなくそういう従業員が集まれば最強の会社になると思います。

今の世の中は、そういう理想とは逆方向に進んでいると思うのです。
冒頭で述べた「働き方改革」に伴って、残業時間を減らせ!有給休暇を使わせろ!勤務間インターバル制度を設けろ!・・・
それはそれとして、もっと別のところで労使が協力できればそんなことを強制されなくても自主的にすべて回ると思います。
これはこれで非常に難しいのは承知のうえですが、労使がそういう気持ちになるような取り組みを進めるほうが今後の日本経済にとっても重要なことだと思います。


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