2018年04月 - ビジネスブログ

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2018年04月04日 [Default]
4月に入り、電車に乗っていても、街を歩いていても新入社員らしき初々しい姿をよく見かけるようになりました。
これからぜひとも無理せず頑張っていただきたいですね。

4月に新入社員が入ってくる前に、3月末をもって定年退職される方も多くいらっしゃると思います。

定年退職した後も現在は定年退職者の希望があれば、企業は最低でも原則65歳までは再雇用するようになっております。
大方の企業は60歳定年で65歳まで継続雇用の定めをしているようです。

さて、ここでよく問題になるのが継続雇用時の新たな待遇です。
定年退職時の賃金や出勤日数、労働時間等多くの会社が新たに雇用契約を結ぶと思います。
給料を25%ぐらい減額する等よく聞きますが、正直明確な決まりはございません。
基本的には労使の合意によるものになります。

しかし、最近話題の「同一労働同一賃金」などを考えると大幅な減額はどうなのか?となりますよね。
60歳から61歳になったからといって、労働力自体はほとんど変わらないでしょうから難しいところです。

前置きが長くなりましたが、この度再雇用時の賃金の減額幅について違法の判断が高裁で出されました。

会社は、定年後の再雇用の条件として、賃金を25%相当に減らすことを提案しました。
25%減額ではありませんよ。
25%相当にするというのですから実に75%の減額です!!

ちなみに訴訟を起こしたこの方の定年時の給料は月額約33万円だったそうです。
それを時給制のパート勤務として75%減額とすると82,500円!
扶養範囲で働くパートの方程度です・・・。

この方は、この条件を拒みました。
そして訴訟に至りました。

定年再雇用減額

最終的な判決はこうです。
「65歳までの雇用の確保を企業に義務付けた高年齢者雇用安定法の趣旨に沿えば、定年前と再雇用後の労働条件に「不合理な相違が生じることは許されない」
「会社が示した再雇用の労働条件は、生活への影響が軽視できないほどで高年法の趣旨に反し、違法である」

再雇用後の賃金引き下げを不法行為とした判決が確定するのは初めてとみられています。

私個人的にも、例えばお客様が再雇用時にここまで減額する、と申し出たら止めますね・・・。
あまりにも極端すぎる。
60歳以上でも職種にもよりますが十分戦力になります。
今まで賃金が高かった分再雇用時に多少の減額はやむを得ないと考えますが、やはりお互いの話し合いで今後も気持ちよく働けるように持っていきたいですよね。
単純に再雇用だから減額、ではなく実力や実績、体調等総合的に判断して決定すべきだと思います。

今後もこの手の争いは多く出てくると思います。
今回ほど極端でなくても違反の判決が出るケースも想定されます。
注意深く見守っていく必要があります。

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